2025年大阪・関西万博 開催 チリ海軍練習艦エスメラルダ号の大阪寄港


2025年6月15日、一般社団法人日本ラテンアメリカカリブ振興協会(JAPOLAC)の代表理事であるリッテル・ディアス博士は、現在大阪港に寄港中のチリ共和国海軍練習帆船「エスメラルダ」号の艦上で開催されたレセプションに出席いたしました。同艦は、2025年大阪・関西万博におけるチリ共和国の参加を支援する外交航海の一環として日本を訪れています。

本レセプションは、駐日チリ共和国大使リカルド・ロハス閣下およびエスメラルダ号の艦長アンドレス・ガジェゴス氏の共催により開催され、お二人から歓迎の挨拶が述べられました。その中で、エスメラルダ号が「航海する大使館」として果たしている、国家間の友好と相互理解の促進における歴史的かつ象徴的な役割について強調されました。

また、本イベントには高円宮妃久子殿下がご臨席され、チリと日本の二国間関係の重要性および2025年万博を通じた文化外交の意義を一層際立たせるものとなりました。

ディアス博士はロハス大使に対し、ご招待への謝意を表するとともに、万博開催地であり日本第3の都市でもある大阪に同艦が寄港するというチリのイニシアティブを賞賛しました。また、エスメラルダ号の訪問のような取り組みが、文化交流や人的交流を通じて二国間関係の強化および相互理解の深化に寄与するものであると伝えました。

豊かな海洋外交の伝統を誇るエスメラルダ号が、約30年ぶりに大阪へ寄港したことは、チリの国際友好と協力への揺るぎない姿勢を改めて示すものであり、2025年大阪・関西万博という国際的な舞台において、その意義が一層際立つものとなりました。

第1回エクアドル文化フェスティバル 開催 「四つの世界の国:アンデスのリズム」


2025年6月7日、一般社団法人日本ラテンアメリカカリブ振興協会(JAPOLAC)は、在日エクアドル人協会(SEKIDO)および在日エクアドル共和国大使館のご協力のもと、「四つの世界の国:アンデスのリズム」をテーマに、第1回エクアドル文化フェスティバルを東京ポートシティ竹芝にて開催いたしました。

本イベントは、アンデス山脈を有する国々の豊かな伝統、料理、音楽、舞踊、観光、特産品を紹介することを目的としたJAPOLACの新たな文化シリーズ「アンデスのリズム」の幕開けとなりました。

JAPOLAC代表理事リッテル・ディアス博士は開会の挨拶の中で、JAPOLACが情報、交流、ネットワーキングのプラットフォームとして、日本とラテンアメリカ・カリブ諸国との間で実践的な交流を促進する役割を担っていることを強調しました。JAPOLACは、教育、ビジネス振興、保健、農業、環境、技術といった人間開発の重要分野において、両地域間の連携を支援しつつ、文化的理解と友好の深化を図っています。

本フェスティバルには、アンデス諸国の駐日大使の皆様―セサル・モンターニョ駐日エクアドル共和国大使、エドゥアルド・テンポネ駐日アルゼンチン共和国大使、グスタボ・マカナキ駐日コロンビア共和国大使、リカルド・ロハス駐日チリ共和国大使、ロベルト・セミナリオ駐日ペルー共和国大使にご臨席いただきました。また、外務省中南米局長の野口泰大使にもご出席賜り、エクアドルの多様性を称えるとともに、両国関係のさらなる発展への期待を感じることが出来ました。

特別来賓としてご臨席されたモンターニョ大使は、JAPOLACおよびSEKIDOの卓越した企画力と行動力に対し、深い感謝の意を表されました。また、SEKIDO会長フレディ・アルミホス氏は、本フェスティバルの文化的・歴史的意義について協調されました。

イベントでは、アンデス、アマゾン、海岸、ガラパゴス諸島の4つの地理的地域を代表する料理、音楽、舞踊、観光、特産品を通じて、エクアドルの豊かな多様性が紹介されました。文化プログラムでは、エクアドルからの特別ゲストアーティストであるピアニストのホルヘ・マルロン氏、ソプラノ歌手のロレナ・フォレロ氏による素晴らしい演奏が披露され、また、アンデス音楽グループRaymisの力強い演奏や、沿岸部とアンデス地方の伝統的な舞踊が観客を魅了しました。150名以上の来場者が、エクアドル文化の真髄に触れ、堪能しました。

本フェスティバルの開催にあたり、前川製作所、三井食品、Multiflave、くら寿司、株式会社ハタダ. 、N25、群馬ミート、アートツアー、イズックス、Soko Natural Beauty、Go Galapagos、Alkimista Nakaizu Winery Hillsほか多くの企業・団体の皆様に温かいご支援を賜りましたことに、心より御礼申し上げます。特別ゲストとして、テレビ東京のバナナ社員「ナナナ」も登場し、来場者に笑顔を届けてくれました。

「アンデスのリズム」シリーズを通じて、JAPOLACは今後も日本とラテンアメリカ・カリブ地域との間に、友情と協力の架け橋を築いてまいります。

千葉大学 宇宙農業・園芸研究センターを訪問


一般社団法人 日本ラテンアメリカカリブ振興協会(JAPOLAC)の代表理事である リッテル・ディアス博士は、千葉大学大学院園芸学研究院(松戸キャンパス)にある宇宙農業・園芸研究センターを訪問し、日本が宇宙探査に向けて進めている持続可能な食料生産の研究と、ラテンアメリカ・カリブ地域の大学との学術・技術連携の可能性について理解を深めました。

この訪問では、センターのスタッフより、月や火星、さらには宇宙空間での長期ミッションに対応できる自律型・循環型の食料生産システムを開発するというセンターの目的について詳しい説明が行われました。

宇宙と地球の食料安全保障のために

このセンターでは、植物工場技術、ゲノム編集、資源リサイクル型の閉鎖環境システムなどを応用して、宇宙でも人間が安心して生活できるための食料生産方法を研究しています。また、日本の宇宙開発機構(JAXA)や、NASAと協力するアルテミス計画など、国際的な取り組みにも貢献しています。

現在、以下のような様々な作物の研究が行われています:

  • トマト:ビタミンCや抗酸化物質が豊富で、気分を和らげる食品として注目
  • キュウリ:根が水を探す特性(向水性)があり、無重力環境でも育てやすい
  • 大豆:タンパク質源として重要で、豆腐や味噌など多くの加工品を生産可能
  • :主食(炭水化物)で、宇宙での栽培に適した方法を研究中
  • ジャガイモ・サツマイモ:カロリーが高く、閉鎖環境でも栽培しやすい
  • イチゴ・レタス:栄養価が高く、宇宙生活での心のケアにも役立つ作物

これらの作物は、月や火星の環境を模した条件で栽培テストされており、育成のスピードが早く、栄養価が高く、ストレスに強い野菜・果物を作り出すことを目指しています。技術面では、受粉ドローンや自動収穫ロボット、低重力シミュレーターなども活用されています。

国際的な学術連携に向けて

ディアス博士は、ラテンアメリカやカリブ海地域の大学とこのセンターとの間で、環境制御型農業、バイオテクノロジー、持続可能な開発といった分野での学術連携に強い関心を示しました。宇宙での農業技術を、気候変動で影響を受けている地域の農業に応用することで、共同研究や知識の共有が促進される可能性があります。

「このセンターは、宇宙探査の未来だけでなく、地球の農業の未来も示しています。また、ラテンアメリカやカリブ地域の多くの国が直面している、持続可能で排出ゼロの食料システムの開発という課題に、まさに合致しています。」とディアス博士は述べました。

JAPOLACは今後、千葉大学とラテンアメリカ・カリブ地域の理工系大学や科学技術機関との間で、共同研究、学生交流、技術移転などを進めるための対話を促進してまいります。

駐日コロンビア共和国大使への表敬訪問


一般社団法人日本ラテンアメリカカリブ振興協会(JAPOLAC)の代表理事であるリッテル・ディアス博士は、駐日コロンビア共和国の新任特命全権大使であるグスタボ・マカナキ閣下を表敬訪問しました。

会談の中で、ディアス博士はJAPOLACの使命および現在進行中の活動について概要を説明し、同協会が日本とラテンアメリカ・カリブ諸国との間で実践的かつ相互に有益な交流の促進に尽力していることを強調しました。

特に、ディアス博士は在日コロンビア共和国大使館との連携についてJAPOLACの全面的な協力姿勢を表明し、2025年大阪・関西万博において、くら寿司と共同で推進している、ラテンアメリカおよびカリブ地域の料理を紹介する企画について説明しました。この取り組みの一環として、来場者にはコロンビアの代表的な料理「クリオージャポテトとホガオソース」が提供されています。

さらにディアス博士は、マカナキ大使の外交活動への支援を改めて表明するとともに、JAPOLACが在日コロンビア共和国大使館の活動を促進するための補完的なプラットフォームとして機能し、大使館の業務に関連する有益な情報を提供できる存在であることを強調しました。

マカナキ大使はこの訪問を温かく迎えて下さり、JAPOLACについてより深く知る機会を得たことに対して感謝の意を述べられました。そして、コロンビアと日本の外交関係の重要性について自身の見解を述べ、両国間の長年にわたる友好と協力関係を、さまざまな分野でさらに深めていく意志を表明されました。

この訪問を通じて、JAPOLACは日本に駐在するラテンアメリカ・カリブ諸国の大使館の活動を支援するという姿勢を改めて明確にし、特に同地域の豊かな文化遺産と日本社会への貢献について、日本の皆様に広く知っていただくための取り組みを継続していくことを表明しました。

なお、ディアス博士はJAPOLACの幹部理事であるアジョイ・シンハ・ロイ氏、ニール・バトラー氏、ならびにビジネス振興活動を担当するフレディ・アルミホス氏とともに訪問しました。

 

駐日グアテマラ大使、千葉大学にて外交講演を実施


2025年5月29日、千葉大学において、駐日グアテマラ共和国の特命全権大使であるマヌエル・ロルダン閣下による第3回外交講演会が開催され、同大学の様々な学部から学生たちが参加しました。ラテンアメリカの外交官と直接交流できる貴重な機会となり、7学部にわたる全学年35名の学生が意義深い時間を過ごしました。

講演は、情報豊かで刺激的、感動的な内容として温かく迎えられました。学生たちは、大使が歴史的な洞察と個人的なエピソード、そしてユーモアを巧みに織り交ぜながら講義を進めたことに感銘を受け、内容が非常に分かりやすく、かつ記憶に残るものとなったと述べています。マヤ文明の古代の遺産から現代グアテマラ社会の多様性に至るまで、グアテマラという国を多面的に、そして豊かに描き出す講演でした。多くの学生にとって、グアテマラについて本格的に学ぶのは今回が初めてであり、大変有意義な機会となりました。

特に学生の関心を集めたのは、23の異なる民族グループを持つグアテマラの民族的多様性と、「レファクシオン(refacciones)」と呼ばれる学校での日常的な軽食提供に関する国の取り組みでした。こうした制度は、日本の福祉制度との比較や、貧困対策や地域社会支援に対する文化的アプローチの違いについて考えるきっかけとなりました。

また、グアテマラの農産物の輸出や日本との強固な貿易関係にも興味を示す学生が多く、コーヒー、砂糖、バナナといったなじみのある製品が話題となりました。中でも、グアテマラ産の高品質なコーヒーの文化と、日本の茶文化との共通点に注目した学生もいました。

さらに、グアテマラとベリーズ間の国境問題についての話題も、多くの学生にとって新鮮かつ衝撃的でした。島国である日本に住む学生にとって、陸上国境を巡る紛争という概念自体が馴染みのないものであり、大使による地政学や国際法に関する説明は非常に貴重な視点を提供してくださいました。

そして何よりも印象的だったのは、大使ご本人の外交官としての人生と情熱についての話でした。ご家族からの反対を受けながらも外交の道を選び、グアテマラの文化を世界に伝え続けている姿勢に、多くの学生が感銘を受け、自らの将来をグローバルな視点から考えるきっかけとなったようです。