2025年 新年会を開催


日本ラテンアメリカカリブ振興協会(JAPOLAC)は、理事および会員の皆様と、毎年恒例の新年会を開催しました。代表理事のリッテル・ディアス博士の司会のもと、2024年の成果を振り返り、2025年に向けたロードマップを共有する貴重な機会となりました。ディアス博士は、日本と中南米・カリブ諸国との結びつきと協力関係を促進するJAPOLACの使命に対する理事、会員の皆様からの支援と献身に対し、心からの感謝の意を表しました。

2024年の主な取り組みとして、千葉大学とチリ・サンティアゴ大学の間でスタートしたオンライン学術プログラムの成功を挙げ、また、2025年大阪万博における中南米・カリブ地域の料理紹介に向けた、くら寿司とのコラボレーションを紹介し、JAPOLACが推進する文化交流の好例であると述べました。さらに、駐日ホンジュラス共和国大使館を新たにJAPOLACの名誉会員として迎え入れたことを発表し、中南米・カリブ地域の在外公館との結びつきのさらなる強化に向けた重要な節目となったことを強調しました。

2024年の成功を踏まえ、ディアス博士から2025年の活動計画が説明されました。具体的には、6月に開催予定の「第1回エクアドル文化フェスティバル」に向けた準備が進んでおり、エクアドルの豊かな食文化、音楽、舞踊、観光、特産品を紹介する内容となることが発表されました。また、4月から5月にかけて千葉大学で開催される一連の外交講演会については、エクアドル、キューバ、グアテマラの大使館による講演を通じて、学術・文化交流をさらに深めていく方針を示しました。

くら寿司記者会見で中南米・カリブ海の料理を紹介


12月12日、JAPOLACシニア・ディレクターのニール・バトラー氏は、くら寿司が主催した記者会見に出席しました。会見では、2025年大阪万博のくら寿司パビリオンで、70カ国・地域の代表的な料理が提供されることと、料理のメニューが発表されました。

会見は田中誠副社長のスピーチで始まり、「回転ベルトは、世界を一つに。」というコンセプトについて説明が行われ、世界70カ国・地域の代表的な料理を再現、提供し、グローバルな食の交流を目指すことが発表されました。70カ国・地域のうち、ラテンアメリカ・カリブ海地域(LAC)からは13カ国が参加し、この地域の豊かな食文化が紹介されます。

ドミニカ共和国大使であり、ラテンアメリカ・カリブ海諸国首脳会議(GRULAC)会長であるロバート・タカタ閣下は、参加するLAC諸国を代表し、大阪万博2025で同地域の多様な食文化を紹介するこの画期的な取り組みについて、くら寿司に感謝の意を述べられました。

タカタ大使はまた、文化の架け橋となり、友好を育み、世界各地の相互理解を深める上で、食は極めて重要な役割を果たすことを強調されました。

記者会見では、ラテンアメリカ・カリブ海諸国13カ国の料理が紹介されました:

  • • ベリーズ: ハバネロチキン
  • • ブラジル連邦共和国: ポンデケージョ
  • • ボリビア多民族国: ピカンテデポジョ
  • • コロンビア共和国: パパクリオージャ オガオソース
  • • チリ共和国: エリソス
  • • キューバ共和国: ロパビエハ
  • • ドミニカ共和国: ペスカド・コン・ココ
  • • グアテマラ共和国: グアテマラコーヒーゼリー
  • • ホンジュラス共和国: カルネアサード
  • • ペルー共和国: セビーチェ
  • • パナマ共和国: エンサラダデフェリア
  • • トリニダード・トバゴ共和国o: ダブルス
  • • ウルグアイ東方共和国: アルファフォーレス

日本国内に550店舗を展開する世界有数の回転寿司チェーンとして知られるくら寿司が、世界の料理を讃え、万博に訪れる世界中のみなさんが笑顔になるような楽しい食体験の提供を目指したこのプロジェクトは、万博での提供に加え、2025年2月7日からは各店舗でも、これらの料理を楽しむことができます。

この取り組みは、2025年大阪万博の食環境を向上させるだけでなく、各国の文化を結びつけ、日本とラテンアメリカ・カリブ海諸国との絆を強める世界共通言語として『食』が果たす重要な役割を再確認できる貴重な機会となるでしょう。

第1回エクアドル文化フェスティバル準備会合


12月10日、リッテル・ディアスJAPOLAC代表理事とフレディ・アルミホ在日エクアドル協会(SEKIDO)会長は、セサル・モンターニョ駐日エクアドル共和国特命全権大使、大使館職員の皆様と、来年開催されるフェスティバルの準備のため、会合を行いました。

会合では、「四つの世界からなる国:アンデスのリズム 」と題されたエクアドル文化フェスティバルの企画と調整を中心に話し合いが行われました。このフェスティバルは、2025年6月7日(土)に都内で開催を予定しており、SEKIDOの支援と在日エクアドル大使館の協力のもと、エクアドルの文化を紹介するイベントとしては日本初となる画期的な企画です。

このフェスティバルはJAPOLACにとって4回目の文化イベントで、エクアドルの活気に満ちた文化、美しい遺産や偉大な自然への賛辞など、エクアドルの多様な魅力を皆様にお伝えしたいと考えています。ゲストは、エクアドルの美食、音楽やダンス、観光、そしてこの国の豊かな伝統と多面的なアイデンティティを表現しているさまざまな民芸品などを楽しむことができます。

エクアドルは、緑豊かなアマゾンの熱帯雨林、雄大なアンデス山脈、絵画のように美しい太平洋沿岸、そして手つかずの自然が残るガラパゴス諸島など、その類まれな地理的多様性から「四つの世界からなる国」と称されています。フェスティバルでは、この驚くべき多様性を日本の皆様に身近に感じて頂き、エクアドル独自の文化や自然に対する理解を深めていただくことを目的としています。

会合の中で、モンターニョ大使は、この文化イベントの開催に尽力している JAPOLAC と SEKIDO に感謝の意を表されました。大使はまた、エクアドルと日本との友好の絆や相互理解を深める上で、このイベントが重要な役割を担っていることを強調し、大使館として最大限の支援を行っていく旨を伝えられました。

エクアドル文化フェスティバルは、エクアドルと日本の永続的な絆を示す、異文化交流の素晴らしい祭典となることを皆様にお約束します。

パラグアイ美術展「Threads of Hybridity: 日系とニャンドゥティの物語 」


12月9日、リッテル・ディアスJAPOLAC代表理事は、東京のセルバンテス文化センターで開催された日本ニャンドゥティ協会主催の展覧会 「Threads of Hybridity: 日系とニャンドゥティの物語」のオープニングセレモニーに出席しました。

セルバンテス文化センター所長ビクトル・アンドレスコ氏、来日留学中のパラグアイ日系3世デザイナーの福岡絵美氏、日本ニャンドゥティ協会代表エレナ岩谷氏によるご挨拶、また、マリオ・トヨトシ駐日パラグアイ共和国特命全権大使によるご挨拶と乾杯で幕を開けました。

この素晴らしい展覧会は、パラグアイのニャンドゥティと日系社会の文化的アイデンティティとの複雑なつながりをテーマにしています。植民地時代にスペインからパラグアイに伝わったニャンドゥティの起源を年代順に紹介し、パラグアイの人々と日系移民の皆さんが共有し、繁栄させてきた文化遺産としてのニャンドゥティが余すことなく紹介されています。

グアラニ語で「蜘蛛の巣」を意味するニャンドゥティは、自然の美しさにインスピレーションを得た複雑なパターンと鮮やかなデザインで知られるパラグアイの伝統的なレース工芸で、一点一点丁寧に手作りされることで、芸術作品へと昇華しています。時を経て、ニャンドゥティはパラグアイ独特の文化的シンボルとなり、その卓越した芸術性は国内外で称賛されています。

本展は、パラグアイの職人による伝統的なニャンドゥティの作品と、日本のニャンドゥティ協会のメンバーが制作した精巧な作品が比較できる魅力的な展示となっています。さらに、日本ニャンドゥティ協会と共同で福岡絵美氏がデザインした、ニャンドゥティの現代的解釈のカプセルコレクションも展示されます。

日系人の伝統とパラグアイのニャンドゥティレースの相互作用は、異なる二つの文化が混ざり合うことで生まれる豊かさを象徴しています。この調和のとれた融合は、日本のデザインの精密さと美学をニャンドゥティの伝統的な技法と融合させ、これら二つのコミュニティが共有するアイデンティティと文化的共存を見事に反映した芸術形式を生み出しています。

展覧会は、2024年12月9日から2025年2月8日まで、東京のセルバンテス文化センターで開催されます。詳細については、HPをご覧ください。

 

日本キューバ友好95周年記念コンサート


キューバと日本の友好95周年を記念し、東京の民音文化センターで「日本からキューバを歌う」が開催されました。在日キューバ共和国大使館のご招待により、JAPOLAC代表理事のリッテル・ディアス博士が出席し、両国の変わらぬ友好関係を強く感じる機会となりました。

ヒセラ・ガルシア駐日キューバ共和国特命全権大使はご挨拶の中で、キューバと日本を結びつける歴史的な友好の絆に言及するとともに、キューバ社会に大きな影響を与える分野で日本が開発協力を行っていることを称賛し、二国間関係の強さと深さを強調しました。

外務省の野口泰中南米局長は、日本とキューバの両国関係をより緊密なものにしていく事を約束し、キューバとの外交関係樹立100周年に向けて、両国が引き続き協力し合うことの重要性を再確認しました。野口局長はまた、ハリケーン「ラファエル」の被害に遭ったキューバへの日本の人道支援についても触れ、両国が日頃から築いてきた連帯と相互支援の証しであると述べました。

民主音楽協会代表の山口浩二氏は、長年にわたる日本とキューバの関係を特徴づけてきた豊かな文化交流に触れ、民音創設者である池田大作氏の先見性に敬意を表し、音楽は民族間の理解と融和の普遍的な架け橋であると述べました。

日本とキューバの国交樹立日は12月21日ですが、その歴史は410年以上前に遡ります。今日、この関係は友好、協力、相互尊重に根ざし、益々繁栄しています。

森村献氏、岸のりこ氏、ルイス・バジェ氏などの日本人アーティストによる素晴らしい演奏に、武永実花氏の美しいダンスパフォーマンスが華を添え、来場者の皆様はキューバの伝統音楽に酔いしれていらっしゃいました。この活気溢れるコンサートは、日本とキューバの強い結びつきを私達に印象付けた素晴らしい機会となりました。