エクアドル大使 JAPOLAC外交講演シリーズ第一弾として千葉大学で講演

日本の大学生にラテンアメリカ・カリブ海地域(LAC)への理解を深めてもらうことを目的とした教育イニシアティブの一環として、駐日エクアドル共和国特命全権大使のセサル・モンターニョ閣下が、千葉大学において40名を超える学生を対象に特別講演を行いました。
本講演は、JAPOLACと千葉大学大学院国際学術研究院との共催により実施されたもので、外交講演シリーズの記念すべき第一回目となりました。
「エクアドル:文化と自然の豊かな国」と題された本講演は英語で行われ、日本の学生に対して、エクアドルの多様な地理、豊かな文化遺産、環境保全への取り組み、そして国際外交への貢献など、多岐にわたる実践的な知識が提供されました。英語で行われるこの講演シリーズは、学生が国際的な学習環境に身を置き、異文化間コミュニケーション能力を育む機会となるよう設計されています。
講演には、工学、教養、法学、教育、理学、情報学といった様々な学部から学生が参加し、講演に対して非常に高い評価が寄せられました。多くの学生は、エクアドルが「メガダイバーシティ(生物多様性の極めて高い国)」として知られていることに感銘を受け、大使が紹介したアンデス山脈、アマゾン熱帯雨林、ガラパゴス諸島、沿岸地域について強い興味を示しました。また、エクアドルが日本の食品供給において重要な役割を果たしていること、特にエビ、バナナ、カカオ、冷凍ブロッコリーなどの輸出に対する関心も寄せられました。
エコロジーや経済面にとどまらず、学生たちにとっては、エクアドルの先住民の伝統、音楽、祭礼文化について学ぶ貴重な機会となり、日本の文化遺産保存との共通点や違いについて考察を深めました。モンターニョ大使の温かく親しみやすい語り口は学生たちに深く印象を残し、多くの学生が「外交の役割」や「国際理解の重要性」についての理解が深まったと述べました。
JAPOLACの代表理事であるリッテル・ディアス博士は、本イニシアティブの意義について次のように述べています。「この講演シリーズは、各国の外交団と日本の学術機関との連携を強化することを目的としています。エクアドル大使による大変刺激的な講演を皮切りに、千葉大学とエクアドルの大学との間で、今後、学術交流の扉が開かれることを確信しています。」
JAPOLACは今後も、中南米・カリブ諸国の外交官による講演を予定しており、本プログラムを継続・拡大していく方針です。この取り組みは、日本と同地域の間に「知識・友情・理解の架け橋」を築くというJAPOLACの継続的な使命を体現するものです。